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先日より、台東区社会教育センターにて、区主催のバンド講座を担当しています。中高年の方々の音楽へのまなざしは熱く、レッスンに行くたび背筋が伸びる思いです。朝一で上野駅から歩いて行くのですが、そのたびに思うのが、下町独特の風景のバランス。(写真左)たとえば、歴史ある歯科医院の風情にうっとりしたかと思えば、(写真中)上野駅前の雑踏の中…(写真右)えっ!?「男ビデオ」ですか…?それは要らないかも…
いるのだ。スタービーチ人と関わることが嫌いな椎太は、クラスメートと話すことなく時間をつぶすことが多い。雨は嫌いだ。何故か。雨の日は誰も外に出たがらない。教室で一人になりたい椎太にとって、教室にクラスメートがたくさんいる雨の日の休み時間は、あまり好きになれなかった。「椎太」不意に、声をかけてくる女子生徒が一人。椎太が顔を上げて、その生徒を見ると、一言呟いてまた伏せる。「城奈か」「ちょっとちょっと、それだけー」反応の薄い椎太に、不満の声をあげる。この少女、霧島城奈きりしましろなは、椎太の幼なじみであった。長い黒髪のポニーテールを靡かせ、華奢な腕を胸の前で組んでむくれるその姿は、十年来の知人同士である椎太にしか見せない。「悪いが今日は、気分が悪いんだ」椎太は、そう言って城奈との間に心の壁を作る。「いつもそうだよね。雨の日になるとさ。何かあるのそれとも、何かあったの」城奈の問いかけに対しても、椎太は答えない。依然として机に伏せたままだった。「いいよもう。椎太なんて知らない」そう言い放って、城奈は椎太の席から離れていった。椎太は一人となった。しかし、それが居心地の良いものだと思っていた。世界は退屈だ。なにひとつ思い通りにならないし、面倒なことばかりだ。世界なんて、俺一人で十分だとさえ、椎太は思っていた。なにひとつ思い通りにならないのならば。こんな世界、なくなればいいとさえ。椎太は、そんな風に思っていた。