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 6月11日(金)は、予定されていた地元の川口中学一年生総合学習の「地域学習・ふるさと学習」のガイダンスの当日である。午後の六時限目がそれに当たっているので、午後2時頃学校に出掛ける。校長先生に挨拶をしてから、体育館に120人程の一年生を全員集め、川口郷土史研究会としてのガイダンスを実施した。 まず、八王子市観光協会で作成した「川口幻境遊歩マップ」を生徒全員に配布して川口町をざっと概観する。 次いで、持参したノート・パソコンのパワーポイントで編集したスライドを液晶プロジェクタを使って投影し、いよいよ本論である。以下、32枚のスライドのタイトルを紹介してみよう。No.1 「ふるさと川口」の見出しと、川口家族の紹介。写真左:「ふるさと川口」の見出しと川口家族。No.2 「ここは地球。」写真の地球の上のどこに八王子市川口地区があるのだろうか?No.3 「回る地球」(地球は自転しながら、1年掛けて太陽の回りを一周している。それでは、太陽の回りを一周する時、地球は何回自転しているのだろうか?との問いかけをしてみた。公転と自転を考えなければならないから、中学一年生には難問であろう。No.4 「ここは日本列島」日本列島のどこに八王子市川口町があるのか?No.5 「ここは東京都」都庁の写真と高尾山の写真を見せて違いを考えさせる。富士山は都庁の展望台や高尾山からは見えるが川口町からは見えない。No.6 「川口を空から眺めると…」川口地区の空中写真を見せて、地域の特徴を考える。川口中学校の緯度は、N35°41′、経度はE139°17′である。No.7 「川口の風景」川口中学校周辺の写真を見せ、これらは帝国書院の中学地理の教科書に掲載されており、全国の中学生が見ていると教える。No.8「川口川流域」川口川流域の地図を見せる。川口河畔の道はサイクリング・ロードとして利用されている。No.9「川口川のほとり」川口川の流れの写真を見せて、川口川の様子を説明する。No.10「今熊神社」神社の由来や回りの自然・言い伝えを話しトトロのような妖怪めいたものが江戸時代には存在したとの伝説を語る。また、ミツバツツジが多く植えられ観光地になって来たと話す。N0.11 「川口の縄文土器と土偶」縄文時代の遺跡があり、5,000年前の縄文土器(加曾利式土器)が出土。日本に1個しか無い子抱き土偶も出土。No.12 「路傍の石仏」寺院の境内に多い六地蔵、や路傍の勝軍地蔵、水源に置かれた倶利伽藍不動を紹介。No.13 「川口の寺院」川口地区には、古い寺院が数多く残っている。その内の安養寺、法蓮寺、長福寺、円福寺などを写真で紹介。No.14 「幻境の地と自由民権の里」秋山国三郎と北村透谷の交流について触れる。No.15 「川口困民党」明治時代に起こった政府の圧政とたたかう農民の運動。No.16 「川口兵庫介」戦国時代の地頭川口兵庫介(助)館址とその業績である大般若経の写本の紹介。N0.17 「北条氏照と八王子城」八王子城攻撃の際、上杉景勝は川口の調台に陣を構え下げ坂を通って八王子城を攻撃したと言われている。No.18 「川口の民家」旧家の馬場醤油と米山家、さらに村落共同体の「椀倉」を紹介。No.19 「川口の自然」川口の天合峰の上空を飛ぶオオタカをアニメで紹介。天合峰の上を飛び去るオオタカに生徒は一驚する。No.20 「天合峰の生物」以前は営巣していたオオタカと、真夏に咲くクロムヨウランを紹介。写真中:「天合峰の生物」(オオタカとクロムヨウラン)。No.21 「川口川の清流」カワセミの良く飛ぶ川口川の清流を写真で紹介する。No.22 「川口川の野鳥」フィールドスコープで見られるカワセミ・カルガモ・コガモ・ハシブトガラスとハシボソガラス。No.23 「水の中の生き物」川口川やそれに流れ込む谷川に生息するホトケドジョウやアメリカザリガニ。さらに顕微鏡で観察出来る緑藻類(クンショウモ)や珪藻類を紹介。写真右:水の中の生き物(ホトケドジョウや藻類等)。No.24 「雑木林と畑」雑木林(コナラクヌギ林)と拡がる畑(近郊野菜)。No.25 「野の花」春のエイザンスミレ、初夏のキンラン、真夏のキツネノカミソリ、秋のヒガンバナを紹介。No.26 「花のスケッチ」植物解剖図を見せ、花のスケッチを奨める。No.27 「川口の獅子舞」今熊神社や田守神社の獅子舞を解説。No.28 「偉農・河井宗兵衛」戦前からの篤農家で、裸麦の改良で知られた河井宗兵衛の石碑について説明。No.29 「西東京バス」川口町の主要道路・秋川街道を走る西東京バスの歴史と変遷(トテ馬車→五王バス→西東京バス)。No.30 「守ろう川口の自然」未だ残る農業、豊かな自然。トウキョウサンショウウオや国蝶オオムラサキなど。N0.31 「宮中献穀米御田植祭」先日行われた宮内庁への献上米の田植え風景を紹介。No.32 「終わり」可愛らしい子供地蔵の写真を見せて、これなら今の若い人にも理解して貰えるだろう。辻のお地蔵さんも時代と共に変遷していると話して終了。 以上の内容を、6時限目だけで話すのは、なかなか大変で、時間が到底足りず、予定を大幅に超過してしまった。 次は、地元の有志による現地調査の指導が、7月初旬に予定されている。

痛が、スタービーチ椎太を蝕んでいた。破壊。再生。世界が、広くなった。世界が、狭くなった。永遠の苦痛が、椎太を蝕んでいた。やがて、痛みが薄れる。やがて、苦しみが薄れる。椎太は、あの巨大なる存在を、内側に感じていた。力が、溢れかえる。力が、漲ってくる。椎太は、『欲者の黙示録』を、内側に取り込んだのだ。両の手を見つめ、熱い力の源を全身で感じる。そして、空を見上げた。いつの間にか雨の止んだ空を、見上げた。黒く、暗く、澱んだ空を見上げた。そして、椎太は言った。「世界を、手に入れるんだ。俺が、この手で」絶望した世界を、変えるために。これは、欲者の黙示録に導かれた、宿命の物語だ。椎太は、大きな決意を、胸に秘めていた。家に帰ると、椎太は母親から大きな叱咤を受けた。どうやら、前回の定期試験の結果が悪かったことを、知られてしまったらしい。やれ勉強しろだの、遊んでばかりじゃダメだのと煩い。陰鬱した気持ちになっていると、脳に直接響く声が聞こえた。《煩わしいのならば、消してしまうが良い》これは、黙示録の導きだ。こいつが、どういった力を持っているのかが椎太には気になっていた。試すのも良いかもしれないな。《やり方は分かっているな》黙示録に言われるまでもない。椎太には全て分かりきったことだった。眼前で説教を垂れる母親に対し、右手を翳した。「欲者は欲する。黙示録の導きに従いて《消えろ》」刹那、椎太の右手から黒い霧が噴き出した。